1960年代後半から1990年代までフジテレビとTBSの間で起こった「土曜8時の戦争」(土8戦争)は、1993年に「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!」の終了をもって終息します。
これは、TBSがバラエティー番組(コントを主体とした番組)からクイズ番組へと編成を変えたこと、フジテレビも以後、1996年の「めちゃ×2イケてる」までバラエティー番組の放送を行っていなかった為です。
この土8戦争の功罪としては、以後のバラエティー番組の制作方法、演出方法の方向性を決定しました。
8時だョ!全員集合の様な公開型の生番組で作るバラエティー番組は姿を消し、変わって、スタジオでの収録、編集による制作スタイルがとられる様になります。
また、演出方法としては、「笑い」を入れる、「テロップ」を入れるなど現在、私達が目にする演出方法が取り入れられました。
逆に、昔の様な無茶やひどい表現方法なども淘汰されました。
その意味では、フジテレビで放送されている「めちゃ×2イケてる」は、この戦いの総体として番組と言ってよいでしょう。
但し、めちゃ×2イケてるでは、コントが制作される事がなくなってきのは残念です。
これは、この番組又はバラエティー番組全体としてもコント番組が無くなってしまいました。
深夜枠やNHKでは、多少放送がされていますが、ゴールデン、プライムタイム帯での放送はありません。
これは、コントを行う際のセット代であったり、ネタの作り込み時間など毎週行うには少し大変になっているからだと思います。
芸人としては、ビートたけしの毒舌と体を張った企画、明石家さんまのトーク力、タモリのシニカルな笑い、笑福亭鶴瓶の人懐っこさとタマに見せる反骨と言った世代から、ダウンタウンの作り込まれた物に対する鮮やかな返しの笑い、内村光良の作り込まれたコント、とんねるずのおしゃれな笑いなどと細分化が進んでおり、最近では、有吉弘行の毒舌となります。
バラエティー番組がスタジオで芸人を並べる演出方法から次は、どの様な笑いが提案されるのか楽しみですね。
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