狂乱のバブル

先日、あるテレビ番組を見ていたところ女性芸人の「平野ノラ」と言う芸人がバブルを面白可笑しくネタにしていた。

しかし、あの当時の事を思い出すにつけ狂乱と言う事がばピッタリな時代は珍しいのではないでしょうか?

ディスコでは、夜な夜な男女が踊り狂い、札束が乱れ飛ぶと言う今ではあり得ない状況でした。

テレビでは、大がかりなセットで芸人の体当たりを具現化した日テレの「お笑いウルトラクイズ」やTBSの「風雲たけし城」などは、かなりお金が掛かっていました。

そんな中、TBSの8時だョ!全員集合は、各地のホールなどで行っていましたので、セット等にはある程度の縛りがでていたと思います。
狭い舞台で出来る事が全てだったからです。

その点、フジテレビのオレたちひょうきん族は、スタジオ収録やロケなども行っており、縛りと言う意味では8時だョ!全員集合よりも少なかったはずです。

バブルと言う時代を一言でいえば、お金を使え!と急かされている様な感じがしました。
お金はいくらでも入ってくるので、どんどん使った方がいいと言う風潮です。

その観点から見ると、8時だョ!全員集合はどうしてもお金を掛ける限界があり、オレたちひょうきん族は、まだまだお金を掛ける余地があったと言う感じがします。

その後の後継番組を見ると、8時だョ!全員集合は、加トちゃんケンちゃんごきげんテレビとなり、スタジオでの収録となり、コントではあるのですが、ドラマ仕立ての物など凝った作りの物が増えています。

オレたちひょうきん族は、実質的な後継番組のウッチャンナンチャンのやるならやらねば!では、スタジオに大掛かりなセットを組み、ウッチャンチームとナンチャンチームでの対抗戦などが行われていた。

残念ながらウッチャンナンチャンのやるならやらねば!は、番組内での事故が原因で打ち切りとなったのだが、バブルの余韻として、より派手に、より大がかりにと言ったプレッシャーもあったのではないかと邪推している。

勿論、安全管理体制に問題があったのだが、それよりも周りの雰囲気に呑まれてしまった事が大きいと感じざる得ない。

個人的には、しっかりと安全が確保された形で何でもありなバラエティーが生まれない化と思ってしまう。